みなし再入国許可とは?外国人雇用の担当者が注意すべき点と手続きを解説

「外国人社員が一時帰国したあと、日本に戻ってこれなくなった…」

そんなトラブルの原因で意外と多いのが、「みなし再入国許可」の仕組みを正しく理解していなかったケースです。

海外出張や里帰りなど、外国人社員が日本を離れる際、適切な手続きを行わないと、せっかく取得した就労ビザが消滅してしまう恐れがあります。今回は、人事担当者が必ず知っておくべき「みなし再入国許可」の基本と、実務上の注意点を分かりやすく解説します。

みなし再入国許可とは?分かりやすく解説

通常、外国人が日本を長期間離れる場合は、事前に出入国在留管理局で「再入国許可」を受ける必要があります。しかし、1年以内に再入国する予定であれば、役所へ行く手間を省き、空港での手続きだけで済ませることができる制度があります。これが「みなし再入国許可」です。

対象者 有効な在留資格(ビザ)を持ち、有効なパスポートを所持している方
有効期間 出国から1年(または在留期限が1年未満の場合はその期限まで)

空港での手続き:EDカードの書き方が重要

みなし再入国を利用するためには、空港の出国審査時に「再入国出国記録(EDカード)」のチェック欄に必ず印を付ける必要があります。

具体的には、以下の項目にチェックを入れます。

  • 「みなし再入国許可による出国を希望します」の欄にチェック

このチェックを忘れて出国してしまうと、「再入国する意思がない出国」とみなされ、その場で現在の在留資格が完全に無効になってしまいます。本人に必ず伝えなければならない最重要ポイントです。

人事が注意すべき「1年以内」のルール

みなし再入国で最も怖いのが「有効期間の延長ができない」という点です。

通常の「再入国許可(事前申請)」であれば、海外滞在中にやむを得ない事情(病気など)があれば現地の日本大使館で延長が可能ですが、みなし再入国の場合は1日でも期限を過ぎるとビザが失効します。

【チェックポイント】
もし海外出張や一時帰国が長引く可能性がある(1年以上になる)場合は、みなし再入国ではなく、あらかじめ管轄の入管で「再入国許可(最大5年間有効)」を取得しておくよう指示しましょう。

外国人雇用におけるリスク管理

「本人が知らなかった」ためにビザが失効してしまうと、会社としては再度「在留資格認定証明書(COE)」の交付申請からやり直さなければなりません。これには数ヶ月の時間がかかり、その間社員は仕事ができないため、大きな損失となります。

  • ✅ 出国前に「みなし」か「通常」かを確認する
  • ✅ 空港でのEDカードの書き方をレクチャーする
  • ✅ 1年以内に必ず戻るスケジュールであることを共有する

これらを社内のフローに組み込むことが、外国人雇用の安定につながります。


「知らなかった」では済まされないリスクから会社を守るために。
当法人では、外国人雇用に関する最新情報や実務ポイントをお届けする無料メールマガジンを配信しています。

ぜひこの機会にご登録いただき、安心・安全な外国人採用にお役立てください。

 

その他の記事

特定技能の生活オリエンテーション完全ガイド|義務的支援の9項目と運用要領の注意点を解説

特定技能外国人を受け入れる際に義務付けられている「生活オリエンテーション」。出入国在留管理庁の運用要領に基づき、企業が必ず伝えるべき9つの必須項目や「8時間以上」といった実施ルールの注意点を、初心者の

特定技能の事前ガイダンスとは?必須10項目と実施方法をわかりやすく解説

特定技能外国人の採用で義務づけられている「事前ガイダンス」について、企業の担当者向けに分かりやすく解説!法律で定められた必須10項目やテレビ電話等の実施ルール、1時間未満がNGとされる理由まで網羅。法

【実務マニュアル】特定技能の随時届出が必要なケースと提出書類・様式を徹底解説!

特定技能外国人の雇用企業向け「随時届出」の完全実務マニュアル。14日以内の提出期限やペナルティ、ケース別の必要様式・添付書類を流し見で分かるように解説。法改正による「定期届出の年1回化」に伴う注意点や

【2026年最新】経営管理ビザの新要件を徹底解説!法改正後の不許可リスクとは

2025年10月の法改正で激変した、在留資格「経営・管理(経営管理ビザ)」の最新要件を外国人起業家向けに分かりやすく解説!新基準である資本金3,000万円や常勤職員の雇用義務、専門家による事業計画書確

【企業向け】外国人雇用状況の届出とは?手続き・期限と罰則を解説

外国人を雇用・退職させる際に全事業主に義務づけられている「外国人雇用状況の届出」について解説。対象となるビザの範囲、ハローワークへの提出期限、在留カードの確認ポイントから、特定技能特有の複雑な定期・随

【特定技能】定期面談の義務とやり方は?支援担当者が行うべき5つのタスクを徹底解説

特定技能1号外国人の雇用で義務付けられている「3ヶ月に1回以上の定期面談」。本記事では、支援担当者が面談で確認すべき項目、通報義務、オンライン面談の最新ルールまで、法務省の運用要領に基づき初心者向けに

特定技能1号の義務的支援10項目を徹底解説!受け入れ企業の負担を減らす実務のポイント

特定技能1号外国人を雇用する企業が必ず実施すべき「義務的支援10項目」を、法務省の運用要領に基づきコンパクトに解説。事前ガイダンスから定期面談まで、実務担当者が知っておくべき要点と、書類作成・人材管理

外国人が年金の脱退一時金を受給するための「4つの要件」とは?

外国人従業員からよく質問される年金の『脱退一時金』。本記事では、受給するための4つの要件、再入国許可時の注意点、社会保障協定との関係、さらに20.42%の所得税還付スキームまで、企業の労務担当者が知っ

Email Newsletter

まずは気軽にメルマガで情報をGET!最新情報を受け取る

特定技能を中心とした在留資格(ビザ)や入管手続きに関する最新情報を、メールマガジンにて定期的にお届けしています。制度改正や審査の傾向、申請実務で役立つポイントなど、行政書士法人ならではの専門的な内容をわかりやすく解説。企業のご担当者様から個人のお客様まで、幅広い方々にご活用いただいております。

・最新の入管制度改正情報をいち早くキャッチ・ビザ申請に役立つ実務ノウハウを無料で配信・セミナーや相談会などのご案内を優先的にお知らせ

メルマガ登録

その他の項目

東京都世田谷区梅丘1-23-5 ファインビル3F
shinsei@ex-stan.com
050-8881-6573

©2025 Exstan行政書士法人. All Rights Reserved.

Privacy Preference Center