【入管庁が厳格化要請】不法就労助長で「事業ライセンス剥奪」も!?人事担当者が知っておくべき外国人雇用の“隠れたリスク”と対策

2026年現在、出入国在留管理庁(入管庁)による不法就労対策がこれまでになく強化されています。特に注目すべきは、不法就労助長罪で有罪となった場合、企業の事業存続そのものを揺るがす「事業ライセンス(許認可)の剥奪」に繋がる欠格事由への追加要請です。これまでは「知らなかった」「うっかり確認を忘れていた」で済んでいた確認漏れが、今や企業にとって致命的な“隠れたリスク”となっています。

本記事では、建設業、飲食業、人材派遣業、製造業など、許認可が必要な業種の外国人雇用担当者に向けて、最新の入管行政の動向と、明日から実践すべき具体的な不法就労防止対策を専門的にわかりやすく解説します。

なぜ今?入管庁が「不法就労助長罪」のペナルティを強める理由

深刻な人手不足を背景に、在留外国人の数は急増を続けています。それに伴い、悪質な雇用主や巧妙な偽造在留カードを用いた不法就労事案が後を絶ちません。こうした事態を重く見た入管庁は、従来の罰則をさらに厳格化する方針に舵を切りました。

従来の罰則と今後の致命的なリスク

不法就労助長罪(入管法第73条の2)に問われた場合、従来から以下の厳しい罰則が科されていました。

  • 3年以下の懲役、または300万円以下の罰金(あるいはその両方)

しかし、今後の法改正や運用強化においては、これら刑事罰の適用だけに留まりません。入管庁は関係省庁に対し、不法就労助長罪で有罪となった者を、各事業の許認可における「欠格事由」に追加するよう要請し始めています。

これが現実化すると、一度でも「不法就労助長罪」が成立してしまえば、刑事罰を受けるだけでなく、一定期間ビジネスそのものが継続できなくなる(ライセンス剥奪・営業停止)という、まさに会社存続に関わる致命的なペナルティを受けるリスクがあります。

人事が最も恐れるべき「意図しない不法就労」の3大パターン

不法就労と聞くと「不法滞在者を意図的に隠れて働かせる」イメージを持つかもしれませんが、実際に人事が直面する恐怖は「悪気はなかったのに、確認漏れでうっかり不法就労に加担してしまっていた」というケースです。特に以下の3大パターンには厳重な警戒が必要です。

パターン①:在留カードの偽造を見抜けない

近年、ネット等で取引される偽造在留カードは非常に精巧になっており、目視だけでは本物と区別がつかないレベルに達しています。面接時に提示されたカードをそのまま信じて雇用してしまい、後から警察の摘発で偽造だと発覚するケースが多発しています。過失であっても、適切な確認手順を怠っていれば処罰の対象になり得ます。

パターン②:在留資格の「活動範囲」を超えて働かせる

外国人は、許可された在留資格の範囲内でしか働くことができません。

  • 「技術・人文知識・国際業務(技人国)」のスタッフを、現場の単純労働(製造ラインや飲食のホールなど)に長期間従事させる。
  • 「資格外活動許可」を持つ留学生や家族滞在者を、法律で定められた「週28時間以内」の制限を超えてシフトに入れてしまう。

これらはすべて、企業側がシフトや業務内容の管理を怠ったことによる「不法就労助長」とみなされます。

パターン③:2026年6月開始の「第二世代在留カード」での確認ミス

人事が今最も注意しなければならないのが、直近の2026年6月から導入が開始された「第二世代在留カード」です。

新しい在留カードでは、セキュリティとプライバシー保護の観点から、券面(カードの表面)から「在留期間」や「許可年月日」などの一部情報が非表示(券面から消去)となりました。これらの重要データは、カード内部のICチップ内にのみ記録される仕様に変更されています。

つまり、これまでのように「在留カードを目視で確認して終わり」という確認方法では、在留期限の正確な把握や偽造のチェックが物理的に不可能になったのです。古い確認フローのままでいること自体が、最大の隠れたリスクと言えます。

このように、法改正や新カードの導入によって、人事がアナログな管理を続けることは不可能に近い時代となっています。

企業を守る!今日から実践する「不法就労防止チェックリスト」

入管行政のデジタル化と厳罰化が進むなか、企業が自社を守るために導入すべき3つのデジタル対策を紹介します。

対策①:入管庁「在留カード等番号失効照会」システムのルーティン化

採用時には、必ず入管庁が提供しているWeb上の「在留カード等番号失効照会」システムを利用しましょう。カードに記載されている番号を入力することで、そのカードが現在も有効(生きているか)を確認できます。これを採用時の必須ルーティンとして社内規定に組み込むことが重要です。

対策②:新様式カードへの対応(ICチップ読み取りアプリの導入)

先述の通り、第二世代在留カード(2026年6月以降)は目視だけでは情報を確認できません。入管庁が配布している公式の読み取りアプリや、対応した民間システムを導入し、必ずICチップ内のデータを読み取って正確な在留資格・期限を確認する社内フローを確立してください。ICチップ内のデータ偽造は極めて困難なため、これが最も確実な偽造カード対策になります。

対策③:定期的な在留期間(満了日)の社内アラート設定

在留期限の「うっかり超過」を防ぐため、雇用している外国人スタッフ全員の在留期間満了日を一元管理し、満了日の3か月前、2か月前、1か月前に自動で人事担当者や現場責任者へ通知が飛ぶアラートシステムを構築しましょう。特に特定技能や資格外活動のアルバイトなど、期限管理が複雑な対象が多い企業ほど、システム化による自動化が必須です。

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まとめ:時代に合わせた雇用管理のアップデートを

入管行政がデジタル化(新在留カードの導入)と厳罰化(欠格事由への追加要請)の両面で急速に動いている今、企業側の外国人雇用管理も従来の「紙と目視による管理」から完全にアップデートする必要があります。悪意のない「うっかりミス」が、大切な事業ライセンスの剥奪に繋がらないよう、今すぐ自社の確認体制を見直しましょう。

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