2026年法改正で変わる特定技能。外国人雇用の担当者が失敗しない行政書士選びのポイントと3つの失敗事例

2026年1月、行政書士法が改正されました。この改正により、行政書士の業務範囲がより明確化され、特定技能などの入管業務へ新規参入する行政書士の増加が見込まれています。

深刻な人手不足を背景に、多くの企業が「特定技能」制度の活用を検討されていますが、この制度は非常に複雑です。申請の手順を誤ったり、入国後の管理を疎かにしたりすると、企業側に重い法的リスクや負担がのしかかることも少なくありません。

窓口となる行政書士が増える今だからこそ、「どの行政書士に依頼するか」が、採用の成否だけでなく、その後の事業運営を左右します。今回は、初心者の方でも失敗しないための、行政書士選びの真実と実務の裏側を詳しく解説します。

2026年法改正で変わる外国人雇用のサポート環境

今回の行政書士法改正は、許認可申請等に係る書類作成業務は登録支援機関や人材紹介事業者が行うものではなく、行政書士へ依頼すべき業務であることを明確に位置付けるものです。これに伴い、これまで参入していなかった事務所も「特定技能」や「技人国(技術・人文知識・国際業務)」の取り扱いを開始することが予想されます。

選択肢の増加と「質のばらつき」への懸念

相談先が増えるのは企業にとってメリットですが、一方で「実務経験の差」が顕著になる時期でもあります。特定技能制度は、出入国在留管理庁への申請だけでなく、労働条件の適正化や社会保険の加入状況など、多岐にわたるコンプライアンス遵守が求められるため、単なる書類作成のスキルだけでは不十分です。

知っておきたい!特定技能の依頼でよくある失敗事例

「行政書士なら誰でも同じだろう」という誤解が、思わぬトラブルを招くことがあります。実際によくある3つの失敗事例を見てみましょう。

失敗事例①:制度理解が浅い行政書士に依頼してしまったケース

【よくある状況】
・行政書士としてのキャリアは長いが、入管業務の経験が少ない
・入管業務は行っているが、特定技能は普段取り扱っていない

【結果】
書類内容に不備が多く、入管からの差し戻しや補正が多発します。結果として採用計画が大幅に遅延し、最悪の場合は行政書士法違反等により受入不可となる可能性も否定できません。
👉 特定技能は、通常の就労ビザ(技人国など)とは全く異なる専門的な制度理解が必要です。

失敗事例②:報酬の安さだけで選び、運用支援がなかったケース

【よくある状況】
・「申請書を作るだけ」という安価なスタンス
・支援業務や届出など、入管対応の具体的な説明がない

【結果】
支援業務や必要な届出に関する質問に適切な回答が得られないため、受入後に企業側が大きな混乱に陥るおそれがあります。その結果、定期届出や変更届の提出漏れが生じ、次回の更新時に当局から一括して指摘を受けるリスクが高まります。
👉 特定技能は、申請後の「適正な運用」まで含めて初めて完結する制度です。

失敗事例③:受入企業の体制を考慮せず申請したケース

【よくある状況】
・雇用条件が特定技能のルールに適合していない
・雇用条件と、各分野(建設、介護、飲食等)の固有要件の整合性確認が不足している

【結果】
入管から「受入体制」に関する追加資料を求められます。審査時に修正依頼が入り、急ぎの社内対応が発生するなど、継続的な受入れが困難になるケースもあります。
👉 特定技能は、外国人本人だけでなく「企業側の体制そのもの」が厳格な審査対象になります。

【ケース別】あなたの会社が選ぶべき行政書士のタイプ

企業の規模や状況によって、最適なパートナーは異なります。以下の具体例を参考にしてみてください。

ケースA:初めて1~2名の特定技能を採用する中小企業

【おすすめ】相談しやすく、実務にフットワークの軽い個人事務所
初めての採用では、制度の基礎から丁寧に説明してくれる対応が不可欠です。担当者が変わることなく、行政書士自身が親身になって社内体制の構築から伴走してくれる専門事務所が適しています。

ケースB:全国に拠点があり、大量採用を予定している企業

【おすすめ】全国対応が可能で、組織化された行政書士法人
複数の拠点で同時並行的に申請が発生する場合、情報の集約と進捗管理が鍵となります。組織力があり、クラウドツールなどで効率化してくれる法人型の事務所を選ぶことで、本社の担当者の管理工数を大幅に削減できます。また、オンライン申請に対応しているかどうかも重要なポイントとなります。

ケースC:過去に不許可やトラブルがあった再申請のケース

【おすすめ】「理由書」の作成能力が高い、経験豊富な専門事務所
過去にマイナスの履歴がある場合、再申請の難易度は格段に上がります。定型文ではない、法的根拠に基づいた緻密な「理由書」を書ける、実績豊富な事務所に依頼すべきです。

行政書士は「御社のコンプライアンス」を守る盾

外国人雇用において、行政書士は単なる代行業者ではありません。企業のブランドとコンプライアンスを守る「盾」としての役割を担います。

法改正によって選択肢が増える今こそ、コストや営業トークだけで判断せず、「リスクについても正直に話してくれるか」「実務の深掘りができているか」という視点で、誠実なパートナーを選んでください。


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